むかしむかし東京に住んでいたころ、自分の財布をつくりたくて渋谷の東急ハンズで道具を簡単にそろえたのがレザークラフトの第一歩です。
それが人に教えるほどになるとは、そして家族を養うほどになるとは…人生はわからないものです。
独学ではじめました。教本やインターネットを漁り。。
今はお見せできないようなモノをいくつ作ったでしょうか。
それからしばらくして、尊敬する職人(神レベルの達人)に会いに行きどうやっても綺麗とは言えない自作の革鞄を持っていきました。
褒められる出来栄えではありませんでしたが、
「最初の作品にはパッションが詰まっているから
大事にしたほうがいいよ」
「今でも僕は喜びを持って作品づくりをしている。
それにはパッションが必要なんだよ」
そういったようなことを仰っていただきました。そのときの”パッション”という言葉がとても頭に響いています。「情熱」ではなく「パッション」という言葉をチョイスしているあたりにものすごい熱を感じました。
その後、その方の教室に通い、道具の仕立て方から学びなおすことになります。1分1秒が幸せな時間でした。今でも尊敬しています。
教室で製作したブリーフケース
はじめは独学で後に正しい方法を学ぶ、という順番は、僕にはあっているなと思います。
間違った部分を訂正することと、正しい方法を知るということを、自分の意識でするわけですから忘れないでしょう。
今はミシン縫いがメインですが、時機を見て手縫いの作品をまた手掛けたいです。