革製品のお手入れ方法について解説いたします。
当店の革はタンニン鞣しのスムース革です。
日常お使いいただいている間は特にメンテナンスは不要です。
気になるようでしたら、乾拭きまたは馬毛ブラシでほこりを落とす程度で良いでしょう。
馬毛ブラシは豚毛ブラシよりも毛質が柔らかいです。
使い続けていくうちに「乾燥してきたかな」と感じたら、
市販の皮革専用ケア商品を軽く、まんべんなく塗布してください。
使用せず閉まっておく場合は、カビ予防のため
月に一度はブラッシングし、風通しの良い場所で陰干ししてください。
防水スプレーを使用することで汚れと雨シミを防ぐこともできます。
しかし靴とは違い毎日触れる革小物は、スプレーの頻度を多くする必要があります。
基本的に、汚れの浸透・水シミなどをもとの状態に戻すことはできません。
汚れないよう、水に濡れないようにお使いいただきつつ、革製品とご自身の環境がつくりあげた経年変化としておたのしみいただくことで、より充実した革製品ライフをお送りいただけると考えています。
気になることやご不明点等ございましたら、お気軽にお尋ねください。
◆こんな時どうする?
1…雨や水に濡れてしまった
水分が革の表面に付着すると、表面にあった汚れを水分が引き連れて
革に深く入り込んでしまいます。
そのためなるべく早めに、固く絞った濡れ布巾で製品全体を拭きあげてください。
全体を湿らせて拭くことで、水シミになるのを防ぎます。
2…汚れ・黒ずんでしまった
※個人的には、ご自身で理想の状態まで修復することは難しいと考えていますが、その上で一般的な回答を記します。
スームス革用、スエード革用、など、種類にあったクリーナー・洗剤をお使いください。
裏面の記載をよく読み、使用方法に従ってください。
一般的な消しゴムで消える場合もあります。(※自己責任でお願いします)
とにかく綺麗にしたい場合は、お直し屋さんに相談することをお勧めします。
3…色が変化した
タンニン鞣しの革が日光に当たったための日焼け、または、使用することで付着・浸透したホコリ、汚れなどが原因で、俗にいう経年変化と呼ばれるものです。
本革の性質ですので元の状態に戻すことはできませんが、色の染め替えを行っているお直し屋さんもありますので相談するのもいいかもしれません。
4…臭う
新品→主な原因は、鞣し工程の中で使用する油によるものです。使用しているうちに薄まりますが、苦手な方は、風通しの良い場所で陰干ししてください。
使用品→汗や汚れ、カビのにおい。まずは風通しの良い場所で陰干ししてみましょう。革製品専用の洗剤を使用し自宅で洗うこともできますが、革製品のクリーニング屋さんに頼むのが一番良いでしょう。
5…乾燥した。ひび割れた
革の一番の敵は乾燥です。
乾燥が進み、ひび割れてしまったらもうおしまいです。
乾燥していると感じたら、すぐに皮革専用ケア商品(オイルやクリーム)を塗布してください。
もしひび割れてしまい、生き返らせたい場合は、お直し屋さんにお願いしてください。
6…カビが生えた
表面をふき取っても、カビ菌は革の内部まで根をはって生きていますので、殺菌のできる皮革ケア商品でメンテナンスしてください。
手間や精度を考えると、革製品のクリーニング屋さんに相談するのが一番良いでしょう。
そもそもカビの生えないようにするのが一番です。
月に一度はブラッシングして風通しの良い場所で陰干ししましょう。
皮革ケア商品(オイル、クリーム)には防カビ剤が含まれているものが多いので、こまめなメンテナンスは大事です。しかしそれ自体がカビのエサにもなってしまうという面もあるので、過度な塗布は厳禁です。
7…キズがついた
タンニン鞣しの革を軽くひっかいた程度であれば、指や布でこすったり、毛質の硬い豚毛ブラシでブラッシングすると目立たなくなることもあります。
切り傷や表面がめくれてしまった場合はお直し屋さんにご相談ください。
※革は素材や加工方法で多種多様な性質に仕上がります。
皮革ケア製品を使用する際は、使用上の注意をよく読み、正しくご使用ください。
※修復が必要な場合はご自身でなんとかしようとせず、修復専門のお店にご相談ください。それが革製品のためです。