手縫いと違うミシン縫いの難しさはたくさんあります。
当然ですが、革は傷がついたらOUT!です。
手縫いならひと目ひと目穴を開けていきますが、
ミシンはハイスピードでダダダダと縫い進めます!
どれだけ気をつけていても、例えば、虫に驚いて
手元が狂えば…おじゃんです。。
あとはじめのころは糸調子の問題には悩まされました。
上糸と下糸の交わりが革の断面中心になるように気を遣うのですが、
そのバランスが悪くなる要因というのは、いくらでもあるのです。
そのたくさんの要因をひとつずつ検証して原因をみつける
という作業を何度も繰り返しました。
慣れたら「あ、あそこが問題かな?」と"あたり"をつけることが
できるようになります。
しかしまた個々のミシンでクセが違うので…
どれだけそのミシンと仲良くなっても、
別のミシンに乗り換えるとまたお付き合いは一からなので、
ある程度デートをしてクセを知ることが必要になります。
手縫いは一人作業!
ミシン縫いはミシンとの共同作業という感じですね!
どちらも一長一短ありますので、
一つの技法にこだわる必要はありません。
まずその作品で何を表現したいか、
そのためにはどちらの縫製方法が適しているかという考え方が作品ファーストなんだと思います。